Q&A: 技術選定とリスクのはなし
Q. 「死のリスク」と同じで、どこにいても危険があるんじゃない?
家でも潰れる可能性、外でも事故や隕石の可能性…
結局プログラミングも同じで「リスクゼロ」にはできないのでは?
A.
その通りです。
生きている以上、どんな場所でもリスクは消せない。
プログラミングにおいてもそれは同じで、
- DB が終わるリスク
- 言語が廃れるリスク
- サーバーが落ちるリスク
全部に共通して「ゼロにはできない」んです。
でも、 備えることはできるし、選び方次第で緩和もできる。
つまり「避けられないけどコントロールできる」のがプログラミングの強みです。
Q. ない可能性に脅えてる。たとえば MariaDB の開発終了。
脆弱性もそうだが、依存していたら振り回されるのと同然じゃないか?
A.
これは本質的な不安です。
確かにソフトウェアやライブラリには「寿命」があります。
ただし、それを言えば 使っている PHP や OS も自分で作ったものではなく、既にリスクを負っている。
だから考えるべきは「ゼロにすること」ではなく、どうリスクを最小限に抑えるか です。
- データ移行しやすい設計にする(将来 MariaDB → PostgreSQL にも移れるように)
- 脆弱性に備えてアップデート習慣を持つ
- コア部分は理解しておき「ブラックボックス依存」を減らす
こうすれば 完全に振り回されない設計 に近づけます。
Q. でも「リスクゼロにしたい」という気持ちが強い。どうしたらいいの?
A.
自然な気持ちです。
でも「ゼロにしよう」と思うほど、逆に 何も選べなくなって動けない状態 に陥りやすいです。
そこで意識すべきは:
- リスクを受け入れられるか?
- 実際に起きたら被害はどの程度か?
- 回避策や代替手段を用意できるか?
この天秤を意識すると、ちょうどいい塩梅 が見えてきます。
「ゼロにしたい自分」を自覚できている時点で、もう半分は乗り越えています。
Q. じゃあ結論として、どう捉えればいい?
A.
まとめると:
- ゼロリスクは不可能 → だから「抑える工夫」が大事。
- 依存は避けられない → 言語やOSそのものも依存対象。
- 大事なのは柔軟性 → 移行可能な設計、知識で逃げ道を作る。
あなたが気づいたように、遠回りしてでも学んで改善する姿勢があるなら、
リスクは脅威ではなく、未来を助けるヒント になります。
私がこの考えに気づいたきっかけ
高校生の頃
死というものを怖いと感じた時期があった。
その時「どんな状況でもリスクは消せない」という事実に気づいた。21歳の現在
サーバー開発やプログラミングに取り組む中で、
MariaDB や PHP に「依存するリスク」を意識するようになった。今の実感
「ゼロリスクは不可能。でも減らす工夫はできる」
これは高校時代に抱いた“死のリスク”の気づきとつながっている。
つまり、個人的な人生経験とプログラミングの選定課題がリンクして、
「リスクを受け入れ、備えて活かす」という姿勢に辿り着いた。
